ジャマイカ独立(1962年)の影響などもあって急速な盛り上がりを見せたスカでしたが、盛り上がりも落ち着きを取り戻しつつあった1965年にジャマイカ音楽にとっての大きな転機がやってきます。
ロックステディの誕生です!! ジャマイカではWinston
Blake が持つ Merrioneレーベルから発売された
Hopeton Lewis
の唄う「Take It
Easy」が最初のロックステディだといわれています。バック・バンドは
Lyn Taitt &
Comets!!
「Hopeton
Lewis はレコーディングの時、(スカと比べて)スピードの遅さにとても苦労した」と当時の有名なエピソードが残っています。
そしてロックステディ誕生に深くかかわっている重要人物こそ、この時バックを勤めていた
Lyn Taitt (リン・テイト)です。
Lyn Taitt はトリニダッド生まれのギタリストで1962年にジャマイカ入り1968年にはカナダに移住してしまったようです。スカ期にもトレジャー・アイルなどで彼のギターが聴けます。派手さは無いものの、とても印象的で美く存在感のあるギタリストであると同時に優秀なアレンジャーとしても当時のプロデューサーの信頼を受けていたようです。
その証拠にWirl、Treasure
Isle、Gay Feet、Beverley'sといったスカ期から活動するプロデューサーに加え
Ken Lack、Joe
Gibbs、Bunny Lee、Derrick
Harriott など若手プロデューサーまで、レーベルの枠を超えて質の高い曲を提供しています。
Lyn Taitt は自身のグループ「Lyn
Taitt & The Jets」名義で(上に書いた)Merritoneレーベルから2枚のアルバムをリリースしています。本人の意向なのか2枚ともヒット曲のインスト・カバーなのですが、個人的にはオリジナル曲でもアルバムを何枚か残して欲しかったです。
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MERRITONE
Winston
Blake
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WIRL
Edward
Seaga
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CALTONE
Ken
Lack
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他のロックステディ期のミュージシャンで忘れてならないのが
Bobby Aitken &
Carib Beats です。
J.J.
Johnson や
Bunny
Lee などのプロデューサーの元で男っぽい骨の有るロックステディの名曲を数多く残しています。特に
Carl Dawkins
の唄う
「Baby I Love
You」(J.J.)は先ほど書いた「Take
It Easy」と並んでロックステディを語る上で外せない名曲です。
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AMALGAMATED
Joe
Gibbs
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CRYSTAL
Derrick
Harriotto
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J.J.
J.J.
Johnson
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直接ロックステディに影響してるかどうかは解りませんが1960代中頃、ジャマイカのアーティストに強い影響を与えた存在としてアメリカのソウル・グループ
「The
Impressions」が必ず挙げられます。
1960年初めまでは Blues Busters、Higgs
& Wilson、Alton &
Eddy、Stranger & Ken
のように二人組中心だったのに対し1960年代中頃は
The Wailers、The
Gaylads 、The Techniques
、The Paragons、The Melodians
など三人組のトリオが続々とデビューして、ロックステディ期には大活躍します。彼等はコーラスの付け方やハーモニーなどの技術的な部分までThe
Impressionsをコピーしていたそうです。
そして次回、ロックステディ時代にもジャマイカ音楽の中心に居つづけたコクソン・ドッド、デューク・リードを中心としたスカ時代からのプロデューサー達の動きやミュージシャンなどを書こうと思っています。