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vol.35 Peter Tosh the Stepping Razor  10/19 '01

 10月19日は The Wailers のオリジナルメンバーでレゲエ界のスーパースター Peter Tosh の誕生日です。Peter Tosh は1944年ウェスト・モランドで生まれますが、父親は失踪、母親も彼を育てるには若すぎたようで、幼いうちにキングストンのトレンチタウンの叔母に預けられ、厳しいゲットーでの生活がはじまります。これはよくいわれている事ですがピーター・トッシュに限らず、ボブ、バニーを含めたウェラーズの音楽の原点はこのトレンチタウンで過ごした貧しく苦しい生活の中にあるのだと思います。
 
 近所に住むシンガー Joe Higgs に歌を学ぶうちにボブ、バニーと知り合い、それにジュニア・ブレイスウッドとコーラスのビバリーとチェリーで1961年に「ティーンネイジャーズ」を結成、後に「ザ・ウェイラーズ」に改名、1963年師匠ジョー・ヒッグスとパーカッショニストでこの後ウェラーズと最後まで活動を共にする Alvin"Seeco"Pattersonn の紹介によってコクソンのオーディションに合格し、シンガーとしてのキャリアをスタートさせ"Simmer Down"が大ヒットしますが、ジュニア・ブレイスウッドの渡米などもありピーター、ボブ、バニーのトリオとしての活動になります。
 
 ピーター・トッシュは早い時期からラスタに目覚めた様ですが1966年のセラシアイがジャマイカに訪れた後、さらに深くなって行ったのではないでしょうか。ちなみにボブはアメリカの母親の元に居た時期なのでセラシアイには会えなかったようです。
 
 以外と知られていませんがピーター・トッシュはメロディカがとても上手くジョー・ギブスの元でシングル盤も出ていますしタフ・ゴングのファーストシングル"Sun Is Shining"での彼のメロディカはパブロ並みの出来では?(ちょと誉めすぎ)他にもジョー・ギブスの元から何枚かのシングルをソロで出しています。
 
 1973年にはウェラーズの活動と平行に自身のレーベル"Intel Diplo"をはじめます、個人的考えですがアイランドでデビューした1973年に自分のレーベルを立ち上げたというのはアイランドのオーナーであるクリス・ブラックウェルのボブをメインに置きピーターとバニーは完全に脇役というやりかたに不満があり、ウェラーズを離れる事を考え始めていたのでは無いでしょうか。
 
 そして1975年ウェラーズを離れ名作"Legalise It"でソロデビューします、このアルバムは自分が買った初めてのレゲエアルバムなので思いで深いです、そしてその後貫かれる大麻解禁と反社会的な硬派な歌詞など彼の全てがこのアルバムには入っていると思います、またロックの大物ローリング・ストーンズと活動を共にし、彼等のレーベルからアルバムを発売するなど、ボブと共にレゲエのスーパースターとして世界的な活動をしますが1987年9月11日にセント・アンドリュウの自宅で物取りに射殺され命を落とします。
 
 Peter Tosh の歌と"Tuffest""Steping Razer"などと呼ばれた彼のキャラクターはこれからも愛され続けて行くのでしょう。X


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