先週の土曜日(7/7)から始まったWar(政府vs反政府)は30人以上の死者と50人以上の負傷者を出す凄まじい物だった。
病院は手当てを待つ負傷者でパニック状態、遺体置き場にも炎天下の中、日陰にも入れる事が出来ずに置かれた遺体で悪臭が溢れているという。七夕の夜は一晩中ヘリコプターの音と新たなニュースを伝えるラジオを聞いて過ごす事になってしまった。
ニュ−スの合間にボブ・マーリーの「ジョニー・ワズ」が繰り返されている、この曲は有名なガンマンだったデルロイ・ウィルソンの兄のカールトンの事を歌ったとされている。
新聞には「これはイスラエルやソマリアではない。選挙前年のジャマイカのキャピタルシティーである」と報じられている。
自分の家の周辺も目の前で撃ち合が行われているわけでは無いが、ポリティカル・エリアに囲まれていて食料はもちろんタバコも買えない状況が続いた。
今日(7/11)には、やや落ち着いて近所のベンダーも商売を再開しているがまだまだ街は緊張に包まれている。今の日本では考えられないがジャマイカという国にはこのように恐ろしい側面が沢山ある。
それは普通に生活していても同じことで、ジャマイカ人はとてもフレンドリーで陽気である。しかし以前自分の大好きなDJのス−パ−
キャットが何かのインタビューで「キングストンで生活するには沢山のテクニックが必要だ」と答えていたのだが、今の自分にはとても良く解る。
近所の連中との付き合方、金の使い方(隠し方)、何かねだられた時の断わり方、など生活していく上で知っておかなくてはいけないコミュニティのルールがある。
特に日本人はハッキリとした態度がとれない者が多いのでつけこまれやすい。
自分もレコ−ドを買う為に危険な場所にも行く事が多く、特にレコ−ドを買うという事は現金を持っていると教えるのと同じ事なので様々な体験から十分すぎる用心をしている。
この事は観光で来る人にも言える事で、普通に日本で生活していたら理解するのは難しいだろうと思うし、自分の言ってる事の意味すら良く解らないと思うが、ジャマイカに長く滞在した事のある人なら解ると思う。
ジャマイカの様な国では自分が気をつけていてもトラブルは次から継ぎへと向こうからやってくる、よくゲットーを散歩してイイ気分になっている観光客を見ますが「ゲットーは観光地では無く」そのような行動をいやがる人はいても喜ぶ人はあまり居ないと言う事を忘れないで下さい。
少なくとも最低限のル−ルとジャマイカ人との付き合い方を理解した上で行動するべきだと思います。
今回この事件で亡くなった方々の御冥福を祈ります。
2001.7.11(Wed) Super-B
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