vol.33 レコード・バイヤーとIT  10/11 '01

 以前に自分の知り合いのジャマイカ人バイヤーがインターネット(オークション)を使ってレコード販売をやりたがってる(実際にオークション専門のバイヤーもいる)と書きましたが(Music & Jamaica#3 参照)、最近、最大の問題だったクレジットカードを入手したとの事で、話を聞いていると「すっかりオークションで成り上がった」気になっていて面白いです。
 
 例えばですね、前にも書きましたがオークション専門のバイヤーというのも実在していまして、その1人から「落札者からのメールである曲をUS$2000出す」と持ちかけられたらしいんです、その曲自体とても貴重なんですがヴィンテージのショップでもそこまでの金額にはならないと思うのですが(その金額だとしたら新品状態では)。自分の知り合いはその曲をストックしていたのでオークションバイヤーに伝えたのですが、お互いの取り分で折り合いがつかず一度は流れたのですが、自分の知り合いはその事を今でも覚えていて、まだその落札者がある曲をUS$2000で買い取ってくれると思っているんです。
 
 世界の何処にいるかも(ドイツって言ってた)解らない、たった1人の為にその曲をオークションに出品するというのもある意味スケールがでかいけど、そんなに金出せる人だったらとっくに入手済みだと思うのは自分だけですか?しかも他の奴にビットさせないためにUS$1500からスタートすると鼻息も荒く、何もいえません、「だいたいお前の○○○(曲のタイトル)ってコンディションたいして良く無いじゃん」と言いたいんですけど(おもしろいから)黙って見てます。
 
 ただですねオークションはいいんですけど、最近そんな彼に前より協力していた周りのバイヤーから批判が殺到もしていまして状況はまた難しくなってきています、早い話がオークションにて高値で売れると考えているのでジャマイカ国内でも金額を崩さず、外国のヴィンテージショップと同じような金額をつけている事へ批判がでているのです、ジャマイカのバイヤーというのは横のつながりが強く、客を流したりとお互いに助け合っている部分も多く(自分もそのツテでバイヤーを始めたばかりの彼を紹介された) 起動に乗っていない時に助けてもらったり客を紹介してもらった相手に対しての礼儀ということでしょう。
 
 しかし知り合いのバイヤーも生半可な知識をつけてしまった為に「もうバイヤーやショップには売りたく無い」と意固地になってしまっているので手に終えません、確かにオークションがうまく行けば良いですが自分が見た感じでも彼が思ってるほど高額で取り引き去れてるとも思えないんですけど大丈夫ですかね?
 以前レコードを見た時には確かに貴重なレコードも結構ありましたがスタートの金額を高く設定する作戦はうまく行くのでしょうか? ただ、それ以外は残り物の売るのは厳しそうなものばかりだった上に険盤やレコードのクリーニングもしていない状態(何枚か針トビしていました) 一応そのへんはキッチリやった方がイイよとアドバイスしておきました。
 
 以前から急にスタイルを変えてしまうバイヤーというのはよく居たのですが大きく狙いすぎて逆にうまくいかなくなっている連中もいます、ジャマイカで長い事レギュラーでバイヤーをやっている人達は相場を気にしながらもいきなり値段を何倍にするような人はあまりいませんし、オークションのことなども興味が無い様です、しかしレコードが以前より明らかに入手しずらくなっている状況を考えれば、バイヤー達も少しでも高く売りたいというのが本音でしょう、実際ジャマイカにあとどれくらいのヴィンテージレコードが眠っているんですかね、気になる所です。


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